指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

いろいろなことを考える。

家人は締め切りをひとつ終えて、すぐにまた次の締め切りを設定されて作業を続けている。いやあ一冊の本が出るというのは本当に大変なことだ。すでにできあがったと主観的には思っている作品とその後何ヶ月にもわたって面つき合わせていなければならないなんて端で見ていても気が遠くなる。同時に次回作の企画も進行中で僕もアイディアを出したりしている。少しでも役に立てればいいと心から思う。
それでも午前中は僕が暇なのでふたりであちこち出かける。あまり遠出はできないので行くべきところはすでに行き尽くされていて新鮮みも無いんだけど、駆け出しの小説家と塾の講師では圧倒的に運動量が足りないのでとにかく歩こうと心がけている。計ってないけどバイトを辞めてから明らかに太ったし。そこでまたバイトを始めようとウェブ経由で応募して来週面接ということになった。今度の仕事は児童館のスタッフ。子供扱いにも随分慣れて来たし、希望通りならうちから歩いて行ける距離に職場があるのでそれも便利だ。時間帯も無理が無いし、うまく行くといいと思っている。それからもうひとつ、ちょっとした企画に応募しようと準備を始めた。今企画書を書いていて、採用されると場所を貸してもらって講座を開くことができる。講座を開けるような何かがお前にあるのかと言われると自信が無いんだけど、前職で培った知識でまあまあ専門と言える分野がひとつだけあって、それについてならもしかしたら講座みたいなことができるかも知れないと思いついた訳だ。謝礼も出るんだけど目的はそれではなく、本当に受講者の方に喜んで欲しいのと、少しだけ塾の宣伝ができたらいいなと。暇なせいかいろいろなことを考えている。