指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

カテキョ終了。

カテキョの生徒さんが高校に合格してしまったので行く必要がなくなったんじゃないかと思って仲介の会社に問い合わせていた。最後に行ったときなんてずっと話をして勉強はまったくしなかった。そのとき彼は高校のコース選択でとても悩んでいて親も含めて誰にも相談できないと言うのでもしもプロになれなかった場合、あるいはプロになれたとしてもいつかは辞めるんだから辞めた後どうするのかということを想定して相談に乗った。親に相談できないというのはどうも彼が合格した高校に親御さんは満足していなくて、入ってからどんなコースに進めばいいかなどということにはまるで関心が無いかららしかった。大学の付属でほぼエスカレーター式に進学できるということなので彼の学力から言えばかなりいい条件だと思うんだけどもっとプロになりやすい選択を親御さんとしてはして欲しかったらしい。話を聞いて随分かわいそうに思えたので親身になって自分の意見を述べた。最後には彼の気持ちも決まってコース選択は一応終わった。彼はとてもほっとしたように見えた。
それから何日か経って仲介の会社から電話が来て、前回で指導は終わったのでありがとうございました、また別の案件があったらお願いしますということであっけなくカテキョは終了した。確かに終了すべきだとは思っていたけど来週から来なくていいという形でこうもあっさり終わるとは思っていなかった。随分なついてくれていたので合格祝いくらいあげようと思っていたんだけどその機会も無くなった。まあでも生徒さんとの縁というのはそういうものだ。そのことは身にしみてよく知っている。