指栞(ゆびしおり)

すまじきものは宮仕え。

葬儀。

 父親の葬儀が執り行われた。人が集まるのを避けねばならないのでどの家族もとても少人数だったと母親は電話で言った。うちも結局母親と弟のふたりだけだった。それについては母親には詫びを言い弟には礼を言った。弟は一週間忌引きをとって母親と一緒にいてくれている。父親は魂を召され肉体もなくなって骨だけになってしまった。いつかいろいろなことがうまく終息したら実家に帰って遺影に手を合わせたい。自分にできるのはそんなことしかない。