指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

明日はバイトに行けそう。

 午前中は夏期講習。終わってから二時間半バイトが入ってるけど今日まではお休みをもらう。昨夜うっちゃんが心配してラインをくれた。自分こそこの暑さでまたやられないようにと返す。この夏だけでもう二回も勤務中に気持ち悪くなってるしそれだけじゃなく体調を崩して勤務を代わってくれるように朝早く連絡してきたこともあった。その日は五連勤の後で代わってあげると八連勤とかになっちゃうので断った。かわいそうだけどこれはもう会社の決まりなので仕方ない。たまたまその日は無事に休めたみたいでよかった。
 夏期講習をやっても腰の痛みはほとんど感じられないままで昼食を取ってから昼寝して起きてもやはり大丈夫みたいだったので痛み止めは飲んでるものの明日はシフトに入ることに決めて会社への連絡はしなかった。明日も休みたいなら会社に連絡するようしーちゃんに言われてたから。それで心配してると思ってうっちゃんにラインして予定通り明日は午前九時からシフトに入れそうだと伝えるとすぐに返信があって痛みが引いたことをすごく喜んでくれる。明日は彼女もシフトに入ってるので少しはお話しできるかも知れない。
 ほとんど話したこともない女子学生のバイトの同僚からラインが来てすごく丁寧な文面でシフトを代わってくれないかとあった。もちろんできることなら代わってあげたいんだけどその時間帯はもろに本業とかぶってて本業を休んでバイトというのは本末転倒で自分に禁じてるのでこちらもできるだけ丁寧な言い回しでお断りした。きちんとした子らしくて返信への礼と時間を取らせてしまったことに対する詫びを返信してきた。なんでそれほど親しくもない僕に依頼してきたんだろうと思ってオレってそんなに頼りがいがあるかなと家人に尋ねると私の口からはなんとも言えないということだったので頼りがいはあんまりないんだろう。じゃあなんでなのかなあ。こういうのって直に訊く訳にも行かなくてすごいなんて言うか気になる。