指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

一日で足が止まる。

 ボクシングの試合中に疲労や打たれすぎによってフットワークがひどく重くなることを俗に足が止まると言ったと思う。この言葉が割に好きだ。自分が疲弊しているときああ足が止まったなと思うとすごくイメージに合う気がするからだ。それで言うと昨日まで連休だったのに今日は一日で足が止まった感じだ。バイトは通常三人で回すところふたり態勢できつかった上に相方が仕事しない学生でストレスもハンパなかった。途中で軽く気分が悪くなったりもした。そして月曜日は授業がきつい。午後七時の段階で夜の授業を乗り切ることができるかどうかマジで不安だった。でもまあなんとか切り抜けた。それはいいけどこの現状で明日も乗り切れるんだろうか。あまり自信がない。この職場は結構高齢まで働けるから今年六十の僕でも最長あと二十年くらい大丈夫かも知れない。それを考えるとなんとか食らいついて働いた方がいい。でも条件が許すなら思いとしては今すぐにでも辞めてしまいたいと思ってるんだと思う。要するにぜいたくを言ってることになる。今は収入が悪くないのでつらいバイトは辞められたらいいなあという思いがすごくリアリティーを持ってるんだろう。少し前は必死だったので必死にシフト入れてた訳だけど。必死という鎧を脱ぎ捨てるとこれほど弱いものなのかなと今は思っている。まあでも強い人間ではないわな。酔っ払わないと眠れないんだから。