指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

「11ぴきのねこ」グッズについて。

 前にも書いたかも知れないけど「11ぴきのねこ」を初めて読んだのは四歳か五歳の頃でそれ以来半世紀以上のファンだ。アイルトン・セナより坂本龍一よりヒョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキーより村上春樹よりずっと前からファンだ。同じ頃からのファンなのは「サンダーバード」くらいかな。小学校に上がる前何かの懸賞に応募したのが当たってサンダーバード1号のずっしり重いダイキャストモデルが送られて来たのをかすかに覚えている。すごくうれしかった。のを覚えている。あの頃はいつも母親と二人だけだったなあ。いやそれは今回とは別の話題なのでいつか触れられたら触れたい。サンダーバード五号のプラモの話とかね。これも割にいい話なんだ。
 それで「11ぴきのねこ」なんだけどいろいろなグッズが今もつくられてて僕も気に入れば買ったりする。でも絵本にないシーンをモチーフにしたグッズはさめるので買わない。馬場先生は「11ぴきのねこ」について絵本とは違うシーンを結構描かれてるみたいだ。それはお仕事なのでもちろん僕らが文句を言えた義理ではない。でもね。「11ぴきのねこ」読者の皆さまに問いたい。絵本のシーン以外に先生が描かれたねこたちってなんか違いませんか?絵本の中では絵本のドラマツルギーに素直に従ってたねこたちが二次使用ではすごい勝手な表情を浮かべるねこたちに豹変してる。物語を飛び出したねこたちだ。個人的な感想を言うとこれら飛び出したねこたちがあまり好きではない。だから買わない。そんなのかんけーねーよアイコンとして優れてるんだからアレンジして使い倒すんだよというならそれは僕の「11ぴきのねこ」じゃないんで尚更買わない。「11ぴきのねこ」は何よりも物語なのだ。物語を逸脱して単なるアイコンと化した彼らはオールドファンの自分とは関係ない。
 今日のスイムは23分41秒で千メートルと記録更新。のびしろはまだあるみたいだ。