指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

新しいPC。

環境を移すのが面倒なので今のところ結構ですと言っているのだけど、会社で新しいPCが支給される話が出ている。確かに使うアプリケーションもデータも重いものが多いのに一番古いPCを使っている。OSはWindows 98SE、CPUはセレロン600MHz、メモリは128MB。どのくらい前に買い換えたか覚えていないが、少なくとも子供が生まれる前だったので4〜5年は経ってると思う。でもオフィスで一般的に使われているすべてのPCを想定すると決してそう古いものとも言い切れない気がする。独自のアプリケーションを乗せたものすごく古いPCを何台も使ってるオフィスもよく見かける。役所とかね。
以前は4〜5年分新しいPCに買い換えるとその速さに目を瞠らされたものだった。OSの立ち上がりもアプリの立ち上がりもデータの処理も格段に速い。でも今はそれほどのこともないように感じている。うちで使ってるのはWindows XP Home Editionを乗せたセレロン2.3GHz(くらい)のマシンでメモリも増設して1GBになっている。デジカメで撮った画像を処理したりしているがそんなにすごく速いとも感じられない。まあ同じ処理を会社の自分のPCでやれば遅く感じられるのかも知れないけど(つかそう感じられるに決まってるけど)、スペックの数値の差がそのまま処理速度の差となって如実に体感できるような以前のような差は感じられない。
だから以前なら喜んで飛びついただろう買い替え案に今ひとつ乗り気になれない。LANの向こうには大容量のストレージもあるしデータの移し替えは簡単なのだが、プリンターをインストールしたりアプリをインストールしたり画面をカスタマイズするのさえ億劫に思えて仕方ない。
昔々、会社のPCが富士通FM-Townsばかりだった頃、忘れもしないTownsⅡ Fresh GSという機種を使っていた。メモリは16MBだった。ある日24MBのメモリを足して40MBになった。そのときの処理速度の劇的な変わり具合を忘れることができない。僕は目が悪くなくて眼鏡はしてないんだけど、何年かぶりに度のぴたりと合った眼鏡に買い換えたら世界がとてもクリアに見えた、そんな体験になぞらえられる気がした。PCを使い始めてまだ半年くらいでメモリの役割もまだよくわかってなかった。そんなことも幸いしていたと思う。