指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

バイオハザードな宿。

一昨日から今日まで両親と共に温泉宿に泊まってきた。部屋をふたつとって片方を両親が使いもう片方にうちの三人が入ったが、父親にひどくなついている子供はほとんど両親の部屋に行っていて、家人も僕もDSに興じたり本を読んだりと思い思いに自由な時間を過ごすことができた。そういう意味では大変ありがたい旅だった。
ところでこの宿というのがかなりバイオハザードな宿だった。単に寂れているだけでなくどことなく背筋を寒くさせるものがあるのだ。もしかしたらその筋では有名な宿だったりして。僕は霊感というのがほぼ皆無でその手の恐怖体験というのはせいぜい金縛りくらいしかしたことがない。(そして金縛りというのを実感に即してよく考えると、あれは特に霊的なものがからんだ体験とは思えない。)だから別に何かが見えたとか聞こえたとかいうのではないのだけど、その建物のある部分に漂ううち捨てられた感じがゾンビに席巻されて久しいバイオハザードの舞台のすさんだ感じをありありと思い起こさせるのだ。
建物は規模こそずっと小さいとは言えちょうど池袋西武のように平たく横に長い。正面から見た姿を縦に三等分して左からブロックA、ブロックB、ブロックCと呼ぶことにする。ブロックAの高さは地上7階、Bは6階、Cは7階だ。フロントはブロックBの1階にある。フロントから、右手にあるブロックCは地続きになっている。でもブロックAへ行く通路は見当たらない。ブロックBの左側ぎりぎりにあるエレベーターに乗って上の階に行って初めて、ブロックAへの通路が現れるのだ。
不思議じゃないですか?続きはまた明日。