指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

光ファイバー回線が入った。

会社のADSLがあろうことかぶちぶち切れる。急ぎのメールなど打たなければならないときにこれは本当に厄介だ。モデムをリスタートすると、2、3分後に少しつながる。そしてまた切れる。ウェブサイトの閲覧も同じ。でも何しろ忙しいのでほっといた。
すると、系列会社からシステムの担当者が派遣されてきた。彼はB5のVAIOを回線につなげて何事か調べた後、ADSLモデムが電話局を実際より遠くに認識しているのが原因のようだと言った。ADSLは局との距離に左右されるということは何となく頭にあったが、彼の言葉が具体的にどういう事態を指しているのかはわからなかった。原因も対処法も思いつかなかった。
光にしてみてはどうか、と勧められた。今ならキャンペーン中で工事費が只だし、ADSLに比べてランニングコストが特に嵩むわけではない。光は二度断られている、と答えた。実際光が引けるかどうかここ二年くらいの間に業者が二度調べに来た。ビルが古くて駄目だ、ということで結論は一致した。何でも光ファイバーは鋭角に弱く、今のビルには鋭角をクリアしないと引き回せない箇所がどうしても残るということだった。もう一度調べさせる、と彼は言った。NTTに知り合いがいるから頼んでみると。
それで調べてもらったら、あっさりOKということになった。僕は仕事で調査に立ち合えなかったのだけど、二度調べて駄目だったものがなんで大丈夫になるんだろう?光ファイバーは光の速さで進化しているのだろうか。それとも調査する人には比較的有能な人とそうでない人がいるのだろうか。あるいはある種のコネを使うと不可能は可能になるのだろうか。わからない。
まあ何はともあれ、めでたく光ファイバーが導入された。何もかも業者とシステムの彼がやってくれた。僕がやったのはADSLモデムを撤去することくらいだ。夢のように楽をさせてもらった。費用は入会費みたいなのと、彼が引いてくれたLANケーブルの実費のみ。僕としては彼に何らかの礼をしたいところだったが、系列何社かのシステムの面倒をまとめて見てるのでそれも不要とのこと。彼はうちの会社に何度も足を運びながら、お茶の一杯も入れてもらえなかったばかりか、ADSL業者と間違われてため口で文句を言われたりしながら、意に介する風も見せないところが何となく理系っぽかった(偏見)。
それで光が速いかと言うと、大容量のファイルとか落としてないので今ひとつ圧倒的な実力を実感するまでには至っていないが、メールの送受信は確かに速い。ブラウズはどうかと言うと、クリックした直後に独特の間があって初動はむしろADSLの方が速いかに感じられる。でもその間を過ぎてしまうと、このページ重いんだよなあ、と普段から思っていたサイトでもさくさく表示される。何より回線が途切れないのは本当に快適だ。つか、途切れてていいのか、ADSL