指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

関西と名古屋へ出張。

昨日まで一泊で大阪、京都、名古屋と出張に行って来た。一昨日の午前七時過ぎののぞみに乗って大阪に入り、八尾、天満橋、梅田、京都河原町と回り、夜は前にもちょっとこのブログで触れた京都の元の得意先の方と食事をした。梅田から河原町まで行き駅を下りると明らかに大阪より寒いのがわかった。そのせいで東京よりも桜の開き具合が遅れていて、このあたりではすでに葉が出て気が引けるほどはらはらと散っている桜が、ちょうど満開の見頃だった。少しだけ夜桜見物をした。京都の桜というのもまた趣深い。桜の木の下には死体が埋まっている。
ただその桜のせいかあらぬか、事前にウェブで京都のホテルを検索したらどこも目一杯満室だった。食事をすることは決まっていたのでできれば京都、と言うか河原町近辺に泊まりたかったが断念するしかなかった。それで阪急京都本線で一本の梅田の新阪急ホテルを予約した。それでも満室に近くて高い部屋しか空いてなかった。桜の時期の京都は侮りがたい。
昨日はチェックアウト後にホテルの道を挟んだ斜向かいにある吉野家で朝定食を食べた。前日に見つけて明日はこれを食べようと固く心に誓ったのだ。納豆に生玉子、海苔におしんこに焼き鮭、わかめのみそ汁。完璧な朝食だ。でも朝からどんぶり飯はやや重かった。それから三宮へ行き新大阪に戻ってから新幹線で名古屋に入り栄まで行った。仕事はそこでおしまいだった。
出張が好きか嫌いかと言えばもちろん嫌いなのだが、出張でしか味わえない情緒というのもある。シングルルームにぽつんと座り今日の仕事はここまで終わり、明日はこことここへ行く、とか確認したりするのは切ないと言えば切ないけど充実感と言うか開放感と言うかそういうのもある。ただ相変わらず食事が面倒だ。今回は一日目の夜には有無を言わせぬ約束が入り、二日目の朝は固く心に決めた献立で、多少は楽だった。
帰京すると会社の歓送迎会が六時半から行われていてとりあえず駆けつけた。辞める人と新入社員とがいるためだ。疲れているので二次会はパスしようと思っていたがずるずると参加してしまい十一時半までカラオケ屋で歌った。ユーミンの「ハートはもうつぶやかない」を歌ったら誰も知らなかったんだけどそんなマイナーな曲なんだろうか。