指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

家族と暮らしていると。

四畳半神話大系 (角川文庫)

四畳半神話大系 (角川文庫)

ゴールデンウィークに大小六つくらいのイベントが予定されていてその準備に追われている。これだけの数と規模のイベントが同時に組まれることは大変に珍しく、もしくは初めてのことで俺たちゃイベント屋かと日々自嘲しているけれども別にイベントを企画している訳ではなく物販スペースに置いてもらう商品を整えているだけだ。発注と入荷と加工と納品。発注と入荷と加工と納品。通常よりピッチを上げてのその繰り返し。
それで忙しくて家でパソコンに向かう時間がめっきり減った。いや本当はそればかりではない。先週末に家人と子供が帰省先から帰って来たことも大きい。ひとりでいれば帰宅してから何をしようと誰にも気兼ねなどいらない訳だが、家族と暮らしているとそうは行かない。家人と子供が待っている家に遅くなって帰って来てからのなけなしの時間を、ふたりに背を向けてパソコンに向かうことに使うことはできない。それは最低限のルールのような気がする。
疲れているのを気づかって今日は家人が子供を連れて出かけてくれた。ベッドで「四畳半神話大系」の続きを読み終えてから少しうとうとした。「四畳半神話体系」は大変おもしろかったけど、「太陽の塔」や「新釈走れメロス」に比べると作品に込められた情緒の総量が圧倒的に少ない気がした。それはもしかしたらこの作品を読んでいる間の自分自身の気のそぞろな感じが反映されただけのことかも知れないけど。