指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

ザ・スコット・フィッツジェラルド・ウィークス。

よくわからないところも多かったので多少減点されてはいるだろうけど、「夜はやさし」には本当に心を震わされた。思いつきで言うと「ノルウェイの森」と比べるとおもしろいんじゃないかという気がする。ちょっとだけ類似点がある。安易かも知れないけど。
それでとりあえずフィッツジェラルドの作品を手に入る限り読んでみようと思った。手許には村上さんが訳された「冬の夢」と「グレート・ギャツビー」、それから「ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック」、この前触れた「ラスト・タイクーン」がある。まだ見つけてないけど「バビロンに帰る」も読んだ憶えがあるのでおそらく持っているはずだ。未読のものから先にと思って「ラスト・タイクーン」を読みつつ、昨夜寝る前に軽く読めそうなザ・S・F・ブックを開いてみた。それで気がついたんだけどハードカバーではなく文庫版で、しかもカバーも無くしコーヒーでもこぼしたのかひどいシミが付いているので当然読んでいるものと思っていたのが、少し読んでみてどうも読んだことがないような気がして来た。極めつけはこの本に収録されたゼルダの写真で、美人の誉れ高い彼女だが写真の中の彼女の顔にはどう考えても見覚えがなかった。だいいち少なくとも僕にはゼルダが美人とは思えない。もし読んだことがあるのならこれらのことを忘れるはずがないように思われた。
あとは「マイ・ロスト・シティ」だけど、これはたぶん持っていないので近く買おうと思っている。ささやかなザ・S・F・ウィークスを始める。