指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

それが問題なのでは?

NHKの夜の番組を見ていたら例の巨匠の最新作の制作過程に密着というのがあった。そこで巨匠は何をしているかと言うと要するに延々と絵コンテを切ってる訳だ。重要なのはディテールだと本人自身もそういう意味のことを言ってるし実際それにこだわる姿はさすがだと思わされたけどもう二十年来問題になってるのは全体を見通す構成力なんじゃないかと思う。あれだけ近視眼的に細部にこだわる仕事を続けていて後から全体のバランスを立て直すための自己否定と言うか自己解体と言うかそういう作業ができるとは到底思えない。その仕事のスタイルが問題なんじゃないかと思う。もちろん最新作も見に行かない。劇場で見たのは「風の谷のナウシカ」が最後で僕はこの作品がとてもとても好きだ。