サッカーのワールドカップが日韓共同開催ということになったとき開催国の表示は日本が先なのか韓国が先なのかという議論があった。そのときとても感心して聞いたのが以下のような意見だ。日本には先方を立てる謙譲の美徳というのがある。日本が先だと声高に主張するのではなくここは韓国を先にするような気持ちの余裕を持ったらどうなのか。本当にすばらしい意見だと思ったしそれを思いつかなかった自分を恥じたい気持ちになった。日本側がそういうことをしたら韓国がどう出るかということとは全く無関係に、これほどすっきり気持ちを落ち着けることのできる解決案は他に考えられないんじゃないかと思われた。
一部のアジアの国々との関係が今のようになってしまいたとえば雑誌の広告などを見るとまるで溜飲を下げたいかのようにそういう国々の後進性みたいなものをあげつらう見出しが目立つようになった。こちらから見ておもしろくない、なんか気に入らないと思っている国々に関するその手の記事を読むことで、自分たちが相対的に正当化された気がするのも無理ないと思うけど、あまり誉められた心の動かし方ではないように個人的には思っている。もちろんお前なんかに世界情勢について少しでもまともなことが言えるのかと問われると返す言葉が無いので小さな声で言うしかないんだけど、「韓日共同開催」という言葉を思いつくくらいの想像力と倫理観を持っていたい。と思っている。
