指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

パパに似てる。

 家人の靴の底に穴が空いてしまったのでいつも靴を買うブルーブルーエを目指して昨日ISPに行った。この店のスリッポンは何しろ安い。それに履きやすいと言うのでここ何年か靴はブルーブルーエで買うことにしてる。今履いてるのと似たようなのがすぐに見つかりサイズも合ったので買った。それから他の店を見たりしてうろうろした後どういう訳かもう一度同じブルーブルーエを見に行った。なぜ二度も同じ店に行ったのかつい昨日のことなのによく覚えてない。そこで見つけたのがフレデリックのぬいぐるみ。レオ・リオニの絵本は子供の頃は持ってなくて大人になってから出会ったんだけどあおくんときいろちゃんとかスイミーとかぜんまいねずみとかお話も含めて結構気に入っててフレデリックも同様だった。しかもこのぬいぐるみの出来がもう最高と言ってよくてもしかしたら原作の絵よりもかわいいかも知れない。値段も千円ちょっとで即買い。となりに置いてあった11ぴきのねこのタオル地のハンカチもすごくかわいくてタオル地のハンカチは家人がよく使うので一緒に買ってプレゼントする。11ぴきのねこには弱いんだよなあ。未だに商品化されるんだから人気も高いんだと思う。それで帰ってフレデリックは自立するので立たせて置いといたら家人と子供がパパに似てると言う。確かにたれ目でいつも眠そうなのでそう言葉にすると目は似てる可能性もあるかも知れない。それで家人も相当気に入ったみたいで今日出かける途中にある別のブルーブルーエにわざわざ寄って同じものをもうひとつ買った。僕のは塾に飾るつもりだったので家にもひとつ置いておきたかったらしい。
 僕はコレクターと言うほどじゃないんだけど若い頃から割にこつこつ絵本を買っていて子供のために買った分も含めると二百冊近く持ってるんじゃないかと思う。もちろん11ぴきのねこシリーズも全部持ってる。英語の原書も結構あって全体の三分の一近い。小説なんかはとても無理だけど絵本くらいなら辞書を引かなくても読めるし翻訳で読むのと英語で読むのとは印象が全然違う場合もあって読み比べるのも楽しい。でも考えたらリオニの作品は一冊も持ってない。「アレクサンダとぜんまいねずみ」がお話としてはいちばん好きだけど「スイミー」と共に小学生の教科書で読めるし今回せっかくぬいぐるみが手に入ったこともあるしでフレデリックを買うことにした。アマゾンでユーズドを探すと千円しないで原書のハードカバー版が出て来る。まずは原書で読んでみようと思ってそれを発注。届くのが楽しみだ。
 話は変わって今日家人がぬいぐるみを買った後買い物に出かけていつもの安いお弁当を三人分買って帰る途中前にスーパーでバイトしてたときの先輩で結構高齢の男の人を見かけて声をかけた。バイトを辞めてからもそのスーパーに行くとたまにその人がいて挨拶してたんだけど最近ここ一年くらいかなお見かけしてなくて辞めちゃったのか体でも壊したのかと心配していた。聞くとスーパーは辞めてなくてただ開店前の早朝品出しが終わると帰ってしまうシフトに変更になったので客と接する機会はほぼなくなった由。とりあえずお元気でひと安心。それではまたと言って別れたけどそういうことならもうお見かけする機会もないのかも知れない。でも今日ためらわずに声をかけてよかった。少し先で待ってた家人が誰か尋ねるので名前を言うと家人も覚えててそれにしてもよく気がついたねと驚く。人の顔をすごく覚えてるのは全然役に立たない特技。ただどういう訳かキスマイの二階堂君と千賀君は見分けがつかなくてたまに家人に笑われる。