指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

システムの不具合。

 村上春樹ライブラリーが昨日の正午から11月分の追加予約を始めたことはすでに書いた通りだ。喜び勇んで予約しに行ったらトラフィックが集中してて予約のページが表示されず何分か後に表示されたと思ったらすでに予約が満杯だったことにも昨日触れた。少し前までは結構楽に予約が取れていたのでそれだけアクセスがあるということはこの施設の存在が随分周知されたんだな今後はこんな感じで予約が取りにくくなるんだろうなと思った。そしたら今日ツイッターに知らせがあって昨日の正午頃はシステムに不具合があって予約の受付がなされず正常にシステムが稼働し始めたのは今日の正午近くで現在は比較的予約が取りやすいということだった。それで予約ページを開くと満員どころか予約取り放題でこれまた大喜びでそれでも自分なりには控えめに二回分予約した。12月の初旬にも一回昨夜のうちに予約しといたのでこれであと五回分予約したことになる。11月は週に一回のペースで訪問の予定。でもそんなに混む訳ないよなと思うのはまずだいぶ衰えたとは言えコロナ禍の影響であまり地方の方々がやって来るとは思えないこととおそらく一回訪れればたいていの方が気が済むんじゃないかと思えることだ。村上さんの書斎が再現されてると言ってもガラス越しに眺めるだけでそう詳しくは見られないからものの数分で満足するしかない。ピーターキャットにあったというピアノも「ピーターキャットにあったというピアノ」という記号以上のものではない。村上さんのご著書の展示だってファンにとってはうちにある見慣れた本が並んでるだけの話かも知れないし諸外国版が揃ってるとしてもその言語が読めなければ一見するだけで充分だろう。レコードジャケットも見て回るのにそう長い時間がかかる展示物とは言いがたい。要するにファンにとっては見るべきものはそう多くないということになる。だから一度行けば大体わかったという印象になってしまうしだとしたらわざわざリピーターになる方も少ないんじゃないかと思う。じゃあなんでお前はそんなに何度も行くんだと言うとまず「全作品」に目を通したいという割に確固とした目的があるからだ。「全作品」に収録された作品は作品によってはバージョンが違うということもあるし作者による解説も読んでて楽しい。機会があれば一度手にしたいと前々から思ってたしその機会がやって来たのならできれば全巻にひと通り目を通したい。また早稲田大学という場所を見直したということも割と大きい。この大学の秋のキャンパスはなかなか悪くない。行くときにもなんだかわくわくするし少なくとも一度はそこに含まれていたというノスタルジーを今も感じることができる。という訳で自分なりに気の済むまではここに通うことになると思う。ほんとは田村カフカ君がこもった甲村図書館のように寝泊まりして好きなだけ本を開けたら最高だと思うけどそれは不可能なので。ちなみに二度目からはひとりで行っている。好きなだけ行けばいいと家人も言ってくれている。