指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

泳ぐ。

 今日のスイムも二十五分で五百五十メートル。まあこんなもんかな。いちばん泳いでた頃は一時間で二千メートル強だったのでたとえば二千四百メートル泳いでたとすると一分で四十メートル泳いでたことになる。今は一分で二十メートルしか泳げないのでいちばん泳げてた頃のちょうど半分だ。これはスピードが速かったということではなくて休んでる時間が短かったということになると思う。あの頃は二十五メートル泳いでもほとんどあるいはまったく休むことなく泳ぎ続けていられたんだろう。でもそれは三十五歳のときの話だ。今は六十歳になっている。ここからどれだけ回復できるかは未知数と言えば言える。孤独な戦いは続くとも言えるし存外楽しく距離を伸ばせるんじゃないかという気もする。