指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

諏訪哲史さんの新刊を読み始めた。

 ご存じない方にちょっとだけご説明しておくと諏訪哲史さんは2007年に群像新人賞芥川賞のW受賞を果たした「アサッテの人」でデビューされた。それより前に当時の仕事の関係で諏訪さんの奥様を存じ上げていて旦那様が小説を書いてるということも耳にしていた。でも大変失礼ながらそんな華々しいデビューになるとは思ってもいなかった。その年丸の内にある丸善で行われたサイン会に行ってサインもしていただきその場にいらした奥様にも久しぶりにご挨拶した。というちょっとだけ個人的ないきさつもある作家の方だ。その後「りすん」「ロンバルディア遠景」は買って読んだ。今アマゾンで調べると長編はその三作だけのようだ。今読んでるのは短編集で図書館で借りた。きっと難解だろうと思って貸出期間を延ばしてもらおうと図書館のサイトを見ると次の予約が入ってるので期間の延長はできないということだった。図書館で検索をかけたときデータが出て来なかったので購入をリクエストしたのは僕だ。でも他にもこの本を読みたい方がいらっしゃるということだ。結構コアなファンの方なんじゃないかと想像する。決してポピュラーな作家とは言いがたいと思うから。という訳で僕の持ってる「アサッテの人」には諏訪さんのイラスト入りのサインと2007.7.5という日付が入っている。あれから十七年も経つのかあ。早いなあ。最近は国書刊行会から本を出されている。諏訪さんと国書刊行会ってなんか組み合わせとして似合いすぎてて恐い。国書刊行会の佐藤今朝夫さんも奥付に名を連ねていてお元気そうでよかった。息子さんは大学の同級生。そのことも前に書いたっけな。
 普通にバイトして家人と買い物行ってという普通の日。バイト仲間で個人的には苦手なおじさんオックスと仲のよい女の子んぶちゃんから帰り際に次のこの仕事私がやらなきゃ駄目ですかみたいな質問を受けたんだけど僕はこれから家人と待ち合わせて買い物行くために帰るんで帰った後のことまでは知りません。と思う。僕を頼ってくれるのはいいとしてあなたを楽にするためにいいように使われたくはないんでね。残ったメンツでなんとかして欲しい。お誂え向きにオックスもいるじゃん。彼がどれだけ使えるのか自分の目で判断するいい機会だと思うけどね。
 今日のスイムは25分47秒で千。これだけゆっくりだと泳ぎ切っても息の乱れなんてまったくない。でもこういうのでいいんだよ。こういうので。