指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

お銚子が不調(子)。

昨日池袋のロフトで旅館で出てくるような背が高くて白くてのっぺりしている二合徳利と、対の小さめのお猪口を買ってきた。これで晩酌により一層の趣が加わると思ってくんくんして(町田康さんの作品を参照して下さい。)いたら、徳利の背が高過ぎてわたし方(車谷長吉さんの作品を参照して下さい。)の電子レンジには入らないことが判明。燗をつけるには湯煎するか今まで使っていた背の低い徳利で電子レンジに入れて温め、しかる後に買って来た徳利に移し替えて猪口に注ぐという、どちらにしても煩雑な手続きをとらねばならない羽目になった。かなりがっくり来た。
ちなみに家人が、徳利とお銚子というのはどう違うのか、中に酒が入っていないとお銚子とは言わないのか、という趣旨の疑問を口にした。言われてみるとそうかも知れない。何か町田さんを読んでいると文体が変わってくる気がする。感染力が強いのだ。