指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

どうしてこの本を借りようと思ったのか忘れた。

越境者 松田優作

越境者 松田優作

昨日の朝熱っぽいと言う子供の熱を測ったら38度5分あったということで、子供は初めて学校を休んだ。ちょうど一学期の終業式の日だった。いったんは起きあがって居間でごろごろしていたらしいが、遅れて僕が起きると、入れ替わりにベッドに逆戻りした。出社前に何度かのぞきに行ったが、三十分もしないうちに眠ってしまった。昼に帰宅したときも熱は大体同じようで、家人のつくった昼食は口にしようとせず、おにぎりと唐揚げが食べたいと言った。家人が後でコンビニに買いに行って食べさせたら、おかかのおにぎりと五個セットの唐揚げを完食したそうだ。風邪で熱を出すとまず何も食べようとはしなくなるので、風邪ではないのかもと思った。夜は集まりがあって帰宅が遅くなった。熱が引かないので家人が座薬を入れたそうだ。それで少し楽になったらしい。
今朝測ると38度3分で昨日よりはほんの少し下がった。朝食も昼食もあまりはかばかしく食べた訳ではなかったが、それでも出された半分くらいは食べた。体温も昼には8度3分、夜になると7度5分まで下がり、清拭をして寝る前に測ったら6度3分になっていた。やはり風邪ではなかった気がした。一学期の疲れが出たというのが当たりに近いか。
普段だったら土曜日の午前中はプールに連れて行くのだが、そういう訳にも行かなかったので居間で家族三人でごろごろした。それで朝からこの本を読み始め、夕食後に読み終えた。図書館にリクエストを出してから順番が回ってくるまでに三ヶ月かそこらかかった。ところがなぜこの本をリクエストしたのかが思い出せない。何かの書評がきっかけだったと思うけどよく憶えていない。読み終えても別にどうということもなかった。ノンフィクションには共通の甘えが必ずある。それを拒否しないことには信頼できる文体は生まれない。中ではこの作品はよくやってるとは思うが、それが甘えであることに変わりはない。