指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

共感したり、しなかったり。

俺だって子供だ!

俺だって子供だ!

家人が図書館で借りて来ておもしろいと言うので読んだ。宮藤官九郎さんの育児日記で週刊文春に連載されていたものだ。子供の成長にはある程度普遍的と言っていい部分とそうでない部分があると思っていたけど、もしかしたら普遍的な部分なんてほんの少しなのかも知れないと思った。
たとえば以下みたいなところ。三歳になる少し前のかんぱ(仮名)ちゃんについての記述。

ちなみに大好物はポテトフライ、うどん、ごはん。これは不動のベスト3。

これは同じ頃の自分の子供の食べ物の好みとぴたり一致するんだけど、普遍的とは全然思えなくて各々の好みが偶然一致しただけという気がする。かんぱちゃんの場合は早くから離乳食をがんがん食べていていろいろな選択肢の中から好みが絞られたのに対し、同じ頃のうちの子供は基本は母乳で他は本当にわずかな種類の食べ物しか食べなかったからだ。同じラインナップでも行きと帰りくらい違うように思われる。
でも以下の記述には心から共感した。

2人目なんてムリ!
俺以上に奥さんがムリだと思う。妊娠中の、あの地獄の苦しみ(想像)をもう一度お願いしますとはとても言えません。

うちはこれに難産付きだったので尚更そう思う。でもよく考えるとこれも普遍的な思いではなくて、その証拠にたくさんのお母さん方が二人目以降を産んでいる。宮藤さんと僕とが微細なところで一致しているだけの話だ。