指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

原稿ができあがる。

昨日も数行書いてほぼ七割に達していた原稿を今日になって書き上げた。午前中会社に行って他の用途のためにすでに書いてあった文章を残りの部分に当てはめると、ほぼぴったりの量に収まった。後は接合部を滑らかにして全体のバランスを見、細かく手を入れておしまい。締め切りまでまだ二日あるので、明日明後日と見直してみていいようなら送る。書き終えたその日に送るのはあまり良くない。最低でも一日おいて見直した方がいい。
内容はある種の分析なんだけど、実験の報告とかいうのと違って、自分にしかわからないことをなんとなく客観化めかして書いているだけだ。そういう場合の分析というのは要するに事実の物語化なので、どこまで精緻にやったとしても嘘やごまかしが入り込む余地が残っている。と言うか逆に真実などひとつも無くても物語に組み上げることができてしまう。事実はそこそこ本当だけど、物語化の段階で半分以上は嘘を混ぜて書き上げる。そういう文章にどんな意味があるのかわからないけど、とりあえず毎年そんな感じだ。