指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

今回の「村上RADIO プレスペシャル」。とか。

 今回の番組は村上春樹ライブラリーで行われた村治佳織さんのギター演奏と村上春樹さんの朗読がメインの「Author's Alive」を収録したものが放送された。もちろん見に行きたかったし抽選にも応募した。でも五人の募集に対して二千人の応募があったとのことでそりゃまあ当たんないわな。朗読は「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」のつくるがフィンランドで恵理に再会したシーン。BGMは村治さんがギター用に編曲されたという「ル・マル・デュ・ペイ」でこの曲もすでにすっかり耳になじんでしまった。それから村治さんのギター演奏がもう二曲(一曲目はなんと坂本龍一さんの「戦場のメリー・クリスマス」!!)と質問のコーナーが少し。個人的には演奏の良し悪しを云々できるほどギターを聴き込んでる訳じゃないけど素敵な演奏だと思った。ビートルズを一曲弾いてもらえたらすごくうれしかったかも知れない。「ノルウェイの森」のレイコさんの演奏を聴けたような気がして。(前々から薄々感じてたけど僕はレイコさんというキャラクターがものすごく気に入ってるみたいだ。)「村上RADIO」の成り立ちにコロナ禍が影響してたとは知らなかった。だとしたら―こういう言い方はあまりに不謹慎なのかも知れないけど―ごく個人的な感想としてはコロナ禍にもたったひとつはいいところがあったと言えるのかも知れない。収録場所をありありと想像することができるのでこの放送はすごくリアルな印象を残した。今週もまた村上春樹ライブラリーへの入場を予約している。
 新しいサイトのためのデータを入れた外付けHDDが見つかった。コンパクトながら2テラバイト弱の容量がある。小さい頃の子供の写真や家人の原稿や下書きなども入っている。親ばかなので子供の写真はどれもかわいく見えてしまう。家人はフォト・ブックにしていつでも見られるようにしてはどうか実家なんかにも送ったらどうかと言う。この人も親ばかなんで。その子供は眼鏡をかけた頃から太りだして今は「キャプテン・ハーロック」のアルカディア号に乗るヤッタラン副長にすごく似てる。割に高身長のヤッタラン副長。
 それで前の会社でつくったデータを―結構な量なので全部にはまだ目を通せてないけど―ぽつぽつ確かめると得意先向けにメールマガジンをやっててそのバックナンバーをHTML化したものが出てきた。メルマガやってたなんて知らなかった。そこにサイトのために書いたちょっと長めのエッセイのようなもので間違って削除しちゃったと思ってた文章が再録されてるのを見つけた。この文章は自分でも割にうまく書けたと思って気に入ってたので思いがけず見つかってすごくうれしい。早速少しだけ書き直して新しいブログにアップする。でも結構書き飛ばしていてこのままでは再利用できないかなと思える文章もあるみたいだ。まあそのままで駄目なものはちょっと手を入れればいいかな。0から書くよりはずっと楽だし。それとせっかくのバックアップ先なので「らじれこ」で録音しておいた「村上RADIO」は全部バックアップした。