指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

中森明菜さんの「BEST Ⅱ」。

 ちあきなおみさんと南沙織さんと中森明菜さんのそれぞれベストアルバムが図書館に届いたので借りに行った。いちばん始めに聴いたのは中森明菜さんの「BEST Ⅱ」。何しろ大好きなアルバムだ。シングルを集めたものなので粒ぞろいなのは当たり前としても一曲一曲の持つ雰囲気がすごく濃くて独特だ。引き合いに出して申し訳ないけど松田聖子さんにはこの味わいは無いと思う。聖子さんは聖子さんでいいんだけど明菜さんのパワーはまた質感が全然違う。それと歌詞のスケールがやたらでかいのもいい。「ジプシー・クイーン」なんてほとんど輪廻転生の世界だ。この神話的なまでのスケール感のでかさも明菜さん独特のものだと思う。こんなにでかいのに彼女が歌うとまったく違和感が無い。すごい。初めて買ったCDは松田聖子さんの「SUPREME」(「瑠璃色の地球」なんかが入っている)なんだけどその前に学生生協でCDコンポを買ったときサービスで一枚CDがもらえたので中森明菜さんの「BEST」にした。要するにタッチの差で明菜さんの方を先に手に入れた訳だ。だからどちらかと言われれば明菜派ということになるんじゃないかと思う。この「BEST」も「ミ・アモーレ」とか「SAND BEIGE―砂漠へ―」とか「SOLITUDE」とか「スローモーション」とか名曲揃いですごかった。でもどちらか一枚と言われると「BEST Ⅱ」に軍配を上げるような気がする。前作より世界観がより深まってると思えるからだ。とか言ってないで両方合わせて自分なりの明菜さんのベストをつくっちゃえばいいのか。あ、それはいいなあやってみようかな。
 同時に「村上春樹全作品」の前期の一巻目も届いていた。手渡されるとき箱無しだったのでこりゃ挟み込みの「自作を語る」は期待薄だなと思って帰って来て見たら表紙の裏に頑丈にテープ止めされて読めるようになってた。やるじゃん。コピーを取るかタイプするかしようと思う。この分なら全巻の「自作を語る」が手に入りそうだ。一冊ずつこつこつ集めて行こうと思っている。何しろ一冊でも結構重いからね。