指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

バイトの面接と宝くじ。

 昨日の午前中バイトの面接を受けに行き履歴書をもとにこちらの希望や業務内容など数分話をしただけで帰る。なんかこう手応えがなくて初めから採用する気まんまんかそんな気は全然ないかのどちらかのように思われた。それで家人にその旨報告してあとはいつもの通り一杯飲んで昼寝して起きてから普通に授業をやった。バイトが始まれば昼に飲むのも昼寝もできなくなる。寂しい。
 年末ジャンボミニを九千円分買っておいたのを思いついて本棚の村上春樹さんの作品の並んだ段に置いておいた。村上さんの作品や作品の発売日にちなんでいくつかラッキーなことがこれまであったので験を担ぐつもりだった。家人と買い物に出かけていつものお稲荷さんにお参りしたらお参りを終えた後大きな木の根元辺りでぼとっという割に大きな音がして見ると古いシャトルコックが転がっていた。木の枝に引っかかっていたものに折から騒いでいたカラスがぶつかって落としたらしい。へえそんな珍しいこともあるんだね何かいいことあるかもねと話す。そしたらなんと宝くじが当たった。五千万じゃなく一万円だったけど。カウントが表示される機械を眺めていたら当たり枚数が四枚と表示されていて十枚に一枚は300円が当たるので三枚は必ず当たるとして四枚ってなんだと思ったら残る一枚が一万円だった。売り場の人がおめでとうございますと言って一万九百円渡してくれた。差し引き千九百円の利益。家人がひとしきり驚いた後それってマクラーレン代だねと言う。ほぼほぼその通り。僕の中で勝手に村上春樹さんとアイルトン・セナがつながる。ちょっと幸せな気分になった。
 昼寝してたらスマホが鳴ったので出ると昨日面接してくれた人だった。土曜も含めて週三日なら採用してくれるとのこと。一日五時間で五千円だから週三日で一万五千円、月にして六万円ちょっとにしかならない。今の窮状には全然足りない。それで返事を待ってもらって家人と相談。結果まあもうひとつバイトを探すってのもありだし一応受けておこうかと話がまとまる。ただしこのまま新型コロナが勢いづくとこのバイト先はそれ自体が休業になりかねない。道はなかなか険しい。でも塾の前に置いてるチラシは今月だけで三通も持ってかれてんだよな。それにしてはどこからもなんの音沙汰もないんだけど。頼むから本業がもう少しなんとかなって欲しい。