指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

八月が終わろうとしている。

 午前中の夏期講習は明日が最後だ。六人くらい来るんだったかな。時給七千二百円になるけどもちろん負担もそれなりに大きい。その後バイトが二時間。という組み合わせも明日が最後になる。明後日は子供の誕生日で九月一日は通院で二日連続バイトはお休み。二日からのバイトは朝イチから四時間。ずっと五時間ずつやってたんだけどお昼に一杯やって昼寝しようとするとやや押し気味なので一時間削ることにした。以後また塾の生徒さんが激減するとかがなければ五時間勤務はやめるつもりでいる。あと二週間足らずで還暦だしね。少しは体もいたわらないと。前の会社は六十二歳が定年だったので残ってたとしてもあと二年で辞めることになっただろう。その場合はすでに使い切ってしまった退職金が温存されていたかも知れないけどどのみち大した金額じゃない。遊んで暮らせるのは二年に満たない。そう考えると四十九歳で転職しといてラッキーだったとも言えるかも知れない。六十二歳から学習塾が始められるか?なんとも言えない。年齢的にもう借金もできないかも知れない。何より運命と戦おうとする気力が保てるだろうか。四十九歳のときは本当によく戦ったと思う。守らなきゃならないものがあったからね。まあそれは今もある訳なんだけど。今後の展望として期待値が高いのは家人の作品だ。なんかこうシリーズ化とかアニメ化とかそういうのにならないかなあ。と思っている。もちろんかすかな希望なんだけどそういうのをうちに秘めた人生ではある。そしたら僕は塾をやめて家人のマネージャーとかになるのかな。それともあくまで塾を続けるのか。よくわからない。いずれにせよつらかった八月が終わろうとしている。実りある九月がやって来ますように。