指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

買い忘れる。

 うちはもう随分前に新聞を取るのを止めた。それでなくても僕には新聞を毎日読むという習慣がどうしてもつかなくて取ろうが取るまいが構わなかったところ家人が読むので取ってたんだけど捨てるのも面倒だしテレビとウェブがあれば充分と言うので止めることにした。どれくらい前だったろうか。でも都立入試の次の日の新聞には入試問題が掲載されるので年に一回その日だけはコンビニとかで新聞を買っていた。ところがどういう訳か去年は買うのを忘れ今年もこの時間(もうすぐ午後8時になる。)まで買ってなくてもしかしたらもう手に入らないかも知れない。生徒さんから実物を借りるという手もなくはないんだけどなんとなく気が退ける。何ヶ月か経てば過去問集が出るからそれを待つこともできる。でもなるべくなら早めに解いておきたい気がする。それがなんでかは自分でもよくわからない。もしかしたら最新の問題をすらすら解くことによって塾の指導方針が間違ってなかったことを自分に向かって証明したいとかそういうことなのかも知れない。うちで教えた解き方はちゃんと役に立ったでしょ的な。とりあえず帰りに回り道してダメ元でコンビニに行ってみようと思う。
 今日のバイトはうっちゃんとまーさんとこの前土曜日に力仕事を買って出てくれた学生の男の子の三人と一緒。彼にも名前をつけておこう。よーくんでいいか。うっちゃんとまーさんは交代で別の部署の仕事に行くので実質いつもの通り三人態勢。火曜日はうっちゃんとまーさんが来る確率が高いみたいだ。それより別の部署の仕事には僕もこれまで五回入ってそのときはチューターと言うか先輩と言うかと一緒にふたりで業務に当たっていろいろ教えてもらった。ところが次回からひとりでこなすことになるらしい。本業の方はまあ少しは目の付け所もわかってそれほどのプレッシャーも感じなくなって来た。でも別の部署の仕事は教えてくれる人が皆簡単な仕事だと言う割には細かくいろいろ規則があってひとりで全部こなせるか自信がない。二月のシフトはすでに出てるので二月中にその仕事が回ってくることはないと思うけど三月は一定の頻度でそちらにも入らなければならなくなるだろう。でもそのチューターないし先輩の人たちがこいつならそろそろ一人でも大丈夫と判断したんだとしたらその通りなのかも知れない。今のところ本人は不安だらけでその日が来るのが一日でも後ろ倒しになればいいなあと祈っている。
 せっかく名前をつけたのによーくんのことを話すのを忘れた。彼は年上の人にきちんと気が使えるみたいだ。目上の人を立てると言うか。今日もそんな感じでちょっと気を使われた。あれでもう少しちゃんと仕事をするともっといいんだけどね。