指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

今日まで七連勤。

 バイトは今日まで七連勤。疲れた。酔っ払ってるしもういいですか?もう寝てもいいですか?と思ったんだけどここ数日書きためてたのをアップします。

 バイトは会社から七連勤以上が禁じられてることは何度か書いた通りだ。じゃあ十五連勤とかしてるお前はどうなってるんだと言うとそこにはからくりがある。土曜日はよく午前中と夜のシフトに入る。この場合タイムカード的なシステム(タブレットの専用画面に出勤時刻と退勤時刻を記録する。)には朝出社したときと夜退社したときの二回だけ時刻を記録すればいいことになっている。すると土曜日の一回目の退勤と二回目の出勤の間タイムカードには記録されてるのに実際には就労してない時間帯というのが生じる。そこに別の日の出勤分を入れちゃう訳だ。土曜日以外の数時間の出勤がここに収まってしまえば記録上土曜日にすごく長く就労したことにして出勤した別の日を休んだことにできる。もちろん休んだことにする出勤日には出勤時刻も退勤時刻も記録しない。実際の七連勤も見かけ上六連勤にすることができる。元々はシフト係のしーちゃんじゃなくもっと上の人から明日どうしても手が足りないから入ってくれないかと持ちかけられたのがきっかけだった。七連勤になっちゃうので駄目ですと答えるとこのからくりの使い方を教えてくれた。そういうのを上が推奨するのもどうかと思ったけどそのときはいくらでも就労時間を延ばしたかった(つまり本当にお金に困ってた)のでふたつ返事で引き受けた。その後も月に一、二回はこの手を使って七連勤以上した。それで八月までは何の問題もなかった。先月九月分の給与明細が出たときに自分でつくったエクセルの勤務表と見比べたら七時間半勤務時間が短いことに気づいた。しーちゃんにラインで問い合わせていろいろ協議した結果からくりを使って出勤した二日分の三時間半と四時間の計七時間半が抜けてることがわかった。ご迷惑をおかけしましたとしーちゃんは言ってきていた。よかったらこの七時間半は十月分に入れますからと。それでいいですと答えた。ところが今日来た十月分の給与明細には十月に実際に入った就労時間しかカウントされてなかった。別に腹が立ったとかそういう訳でもなく逆にこのからくりを使うと社員さんの手間を増やして迷惑をかけてしまうんじゃないかと思われた。家人はお人好しとか言うけどそういうんじゃなく誰かの迷惑になるのが病的に嫌いな質による。それでしーちゃんにラインした。九月の七時間半は十月分にも計上されてなかった。それはもう諦めろと言うなら諦めてもいい。今も七連勤中だが手配が面倒ならどこか一日休みにしてもらって構わない。それからこのからくりは今後使わない方がいいんじゃないかと思う。一バイトに対してそこまでケアするにはあなた方社員は忙しすぎるように見えるからだ。ほどなくして電話が鳴ってそれはしーちゃんからだったんだけど僕は電話というのが嫌いだし昼食後で酔っ払ってもいたので無視した。すると直にお話ししたいので何時くらいなら電話していいですかとラインが来た。夕方塾が始まる前になってこれから本業なので今日の電話は無理だから次に会えたときに話したいと伝えた。するとじゃあ明後日の僕のバイト上がりのときにと返信が来た。それでいいと返した。(以下続く。)