指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

ついに千五百。

 スイムはついに五十分で千五百メートル。バイトが休みだったのでいつもより長く泳げた。目標には遠く及ばないけど少なくとも一分間で三十メートルを五十分は維持できることがわかった。これをあと二十分維持できれば二千メートルを越える。まあでもそこまで長時間泳げる機会はしばらくないと思うので今はこれくらいで満足しなければならない。
 帰ってシャワーを浴びてから家人と朝食。いろいろ買うものがあるということで二軒のスーパーをはしごする間に足を延ばしていつもの安いお弁当屋さんで三人分のお弁当を買う。最近家人が意識的に長く歩くようになって僕としてもうれしい。ただ千五百メートル泳いだ筋肉痛の体には正直きつい。きつくてもこういうところで楽しちゃいけないと思って必死に歩く。帰ってもう一度シャワーを浴びて飲んで食べて昼寝。子供はバイトに出かけた。起きてから塾。劇場版スパイファミリーの話をしたら結構観てる子がいた。現状月曜日は午後六時から一時間空き時間があるので駅前まで家賃を振り込みに行く。まず一軒目の銀行に出かけて振り込まれていた月謝を下ろし持参した分と合わせるとちょうど家賃の額になる。それからまいばすけっとに行って焼酎の1.8リットル入り紙パックを二本買う。僕には今自由になる時間というのが本当に限られてるので計画的に買っとかないと酒が切れた上に向こう何日か買いに行く暇がないという状況になりかねない。重いので家人に買って来るのを頼むのも頼みづらい。という訳であらゆる機会を捉えては焼酎を買いだめしている。その後二軒目の銀行で入金と振り込み。今月も無事家賃を支払うことができた。帰りにバイト先に寄って社員割引でセームタオルを買う。バイトに入りたての頃はバスタオルを使ってた。ただこれはかさばるし多くのバイトがセームタオルを使ってたこともあって自分もそうすることにした。その初代のが駄目になる前に社割(そういう言葉はないんだろうか。ATOKの辞書からは出て来ないんだけど。)で買えば市販のものより三分の二以下の値段で買えしかもバイトも社割の対象になることを知った。それで数ヶ月前にひとつ買った。ところが寒い時期になったためかあまりに頻繁に使うからか干しといてもひと晩では乾かない。抗菌加工はされてるもののいったんからからに乾かした方が殺菌効果が高いような気がして(根拠はなくてただそんな気がするだけ。)もうひとつ買ってローテで使うことを思いついた。前に買ったときの値段は覚えていたのでおつりの出ないようぴったりの金額を持ってったら顔見知りの販売のおばさんが喜んでた。そのセームタオルを片手にプールをのぞきに行くと昨夜も一緒に仕事をしたバイトの学生さんがいてこれから泳ぐんですかと声をかけられる。いやまだ仕事の途中でセームタオル買いに寄っただけなんですよと答えて挨拶を交わして帰る。ほぼ毎日バイトに来てるのになんで仕事の途中にわざわざ出かけてきてセームタオルなんか買ってるんだ?と思ったら我ながらなんだかおかしかった。その訳は普段バイトには用心してお金を持って行かないから。だからバイト先で何か買おうと思ったら財布を持ってわざわざ出向かなければならない。
 塾から帰り芦原妃名子さんの訃報を家人から伝えられた。縁なくその作品に触れたことはないが最近の成り行きには心が痛むものがあった。ご冥福をお祈りいたします。と共にこういうことが二度と起きないことを心から祈りたい。