指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

酒飲み親父でも家族に嫌われなくて済むということなのかも知れない。

 この前劇場版スパイファミリーを観た直後一緒に観ていた子供にすごくおもしろかったと言ったらパパがおもしろかったんならよかったと言われた。そのときはなんでもなかったんだけど日を追う毎にだんだんその発言の意図が気になり始めた。その話を今日家人にしたら労られてるんだよと返された。つまりオレってかわいそがられてるってこと?と尋ねるとて言うかパパにいいことがあったらいいなって思われてるんだよと言う。なるほど。まあ自分でも働き者だと思うし今の塾とバイトの二足のわらじもこの年にしちゃきついかなと常々思ってはいる。でも前にも書いたかも知れないけど僕が生きてるのは家族を養うためだというのははっきりしている。もしも一人で暮らしていたらもう少し楽な働き方を選ぶこともできたかも知れない。でも僕にとっては家族が何より大切だしその家族を維持するために努力するのは当たり前のことだと考えている。働きづめだろうが自分の自由になる時間がなかろうが特に不満とは思ってない。だから労ってやりたいと思われてるならオレはこの程度じゃ音を上げたりしないから大船に乗った気でいろと虚勢を張りたくもなる。でもまあ子供に労られるほどには年を取ったということでもある。そして子供が一人前の大人になったということでもある。同列の話で酒飲みの父親というのは嫌われ者の代名詞みたいだけど僕もそこそこの酒飲みだと思うけど家人からも子供からも特に嫌われてはいない気がする。がんばっていれば酒飲み親父でも家族に嫌われなくて済むということなのかも知れない。でももしかしたらこれも大好きな酒くらいは好きなだけ飲ませてやれとか思われてるからなのかなあ。だとしたらちょっと複雑だ。老いては子に従えと言うけどそう思い切るにはなにがしかの諦念が必要な気もする。
 今日のスイムは千二百五十メートル。ばた足のしかたを工夫したらわずかにスピードが上がった気がした。やっぱ自己流には限界があるのかも知れない。ちゃんとしたフォームを習おうかな。