指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

プラレールとトミカ。

男の子なんだけど、プレインストール・モデルではないかと思われるほど、幼い頃から電車と自動車が好きだ。これは本当に不思議だ。環境を整えたり教えたりした訳ではないのに、電車と自動車には早いうちから興味を示した。土台うちにはクルマというものが無く、どこからそれらへの興味が芽生えたのかまるでわからない気がする。

そのうちでもどちらかと言えば電車の方が好きみたいだ。同じムックを何度も見返しているし、一日に最低でも一度はプラレールで遊ぶ。大きなおもちゃ入れふたつにそれぞれ列車とレールとを分けてしまってあるのだが、両方をひっくり返してレールを組み合わせ、列車を並べる。列車の方は、新幹線、在来線特急などを中心にすでに20種類くらい持っている。何度も同じ説明を受けるので、こちらまで大抵の新幹線や特急を見分けられるようになった。

トミカも何のかんので100台を軽く越えている。毎月第三土曜日にその月の新車が1〜2台発売されるが、新車以外には買うものがないくらいの揃い方だ。こう言ってはなんだが、コンビニなどで売っている他のメーカーのものと較べると、トミカはとても頑丈につくられているように思う。子供が多少手荒く扱ってもほとんど壊れることがなく、だから貯まる一方なのだ。

さて話は元に戻るのだけど、なぜプラレールトミカは、彼の心をそれほどまでに惹きつけるのだろう?

アメリカでクルマが普及したのは、便利だったからではなく、クルマに乗ることが快楽だったからだ、と、確か村上龍さんが書いてらしたと思う。それに習えば、電車や自動車のフォルムから何らかの快楽が漂っていることになるのだろうか。どんなに考えても、納得の行く説明がつかない。