- アーティスト: 毛利蔵人
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
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でも僕が高校生の頃そうしていたようにアンに恋するような見方をなぞっているのに対して、家人はマシューとマリラにとても感情移入している。要するに老年に近くなるまで子供を持ったことがなかった兄妹が子供を育てることでどれだけの豊かさを手に入れることができたか、それを手に入れる前のふたりがどれほど寂しい暮らしをしていたか、ということの方が重要なようだ。ふたりがアンに示す情愛にそのことが表れていてそれを思うと切ないと言う。またアンへの思いを比較的ストレートに表現するマシューより、あからさまな愛情の示し方に抵抗を覚えるマリラの方がより切ない度が高いらしい。
そう言われてみるとなるほどアンよりもマシューとマリラの方がより重要な心の体験をしていると言ってもいいかも知れない。
うまく言えないんだけど、マシューとマリラの方を見てなかった訳ではなくふたりの心の動かし方にも一定の理解を持っていたはずなのに、家人からそう言われるとふたりのことを何も見ていなかったんじゃないかという気がして来る。そこにはいまだにニキビだらけの恋する高校生がいるだけなのかも知れない。