個人的には話しの通りのよいあまり面倒に思われない人を無意識に目指している気がする。それはたぶん内的な自分と対外的な自分を分けているからだと思う。内的な自分は家人ひとりに向けられていればいい。それ以外の誰かに内的な自分を理解してもらおうとはあまり思わないしまた理解してもらえたり理解したりが可能だとも思っていない。そこから見ると主人公豆子は内的な自分と対外的な自分をほとんど分けない人だと思われる。自分に誠実だと言ってもいいし自分に嘘をつかないと言ってもいい。どちらにしてもそうである限りどこかで他人から「面倒な人」と呼ばれてしまうことは避けられない。そうであっても主人公に共感するかしないか。ただひたむきではあるので個人的には嫌いになれそうもない。