指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

椎名林檎さんのファーストアルバム。

 結婚したばかりの頃MDのついたミニコンポを買ったので家人とふたりでよくレンタル屋へ行って好きなCDを借りてはMDに録音していた。今思うとすごい楽しかった。家人と出かけるのは今も楽しい。でも結婚したばっかりというのにはその時期にしかないなんて言うか輝きみたいなものがある気がする。うまく言えない。椎名林檎さんの「無罪モラトリアム」を借りたのはたぶん家人だったと思う。今図書館で借りてきたそのアルバムを聴くとひたすら懐かしいのとこれは傑作じゃないかという思いとの両方を抱く。特に僕は「茜さす 帰路照らされど・・・」がものすごく好きだ。一日が終わってしまうという夕刻本来の哀しみがこの曲には生(なま)の形で保存されてる気がする。メロディーが茜色に染まってる。でもこれに限らずどの曲もみんないい。思い出補正と言われても構わない。家人がこのアルバムのことを思い出してくれて本当によかったと思うバイトですごく疲れた夜だ。今日のスイムは千メートル。三十分ちょっとだからいつものペースかな。いろいろあって今日は長い一日だった。そのいろいろを書く元気がない。という訳で皆さまどうかいい夢を。