「男友だちを作ろう」と同様「webちくま」に連載されていたものを単行本化。初出は2013年3月から2014年1月ということでこれで18回の連載だから月二回のアップデートだったんだろう。一応ベランダでの
ガーデニングが通しのテーマとなっているけどお話は多岐に及ぶ。読んでいると作者の生命に対する考え方がとても倫理的であることと、世界の中のある種の物事に対して非常に強い思いを持っていることがわかる。もしかしたら誰もがそうなのかも知れないけど、これほどリアルで力強い表現は作家ならではのものだ。しかもその強い思いはお話が進むにつれてより先鋭化されて行くようで、最後にはあまり気楽には読めないものにまで高まってるような気がした。
挿し絵とノンブルが作者自身の手になるものになっていて、おそらく鉛筆画じゃないかと思えるけど大変かわいい。