指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

物語のかけら。

大乱闘スマッシュブラザーズX - Wii

大乱闘スマッシュブラザーズX - Wii

ここ最近子供がこのゲームをやっている。モードによっては難しくてできないこともあるらしいが、飽きずに毎日決まった時間をこれで遊んでいるそうだ。簡単に説明するとこれは格闘ゲームで、任天堂のこれまでのゲームに登場したキャラクターの中から好きなものを選んでプレイすることができる。子供はポケモントレーナーを選んでいて、これを選ぶと何種類かのポケモンを使って対戦することになる。その他に、もちろんマリオにピーチ姫、ピクミンオリマー、「ゼルダの伝説」のリンクなど、主立った任天堂キャラが一同に介している。
そのほとんどのゲームを知らない子供にとってこのゲームは物語のかけらに満ちている。家人も僕も登場するたくさんのキャラクターたちと彼らが負っている物語について子供から質問を受ける。ネスとリュカが出てくるので僕はもっぱら「MOTHER」シリーズの解説担当だ。それがどれほどおもしろい物語だったかを話すときにはこのゲームへの愛着も加わって妙に力がこもる。
昨日思いついて「MOTHER 1・2」のゲームボーイ用のカセットと、それがゲームキューブで遊べる追加ユニットを探し出して子供に「MOTHER」をやらせてみた。体力が数値化されたHPという概念が理解できないのでゲーム本来の遊び方はまだできそうもない。それで適当なところで終わらせたが、今朝になってもしきりに「MOTHER」について何やら質問したりひとりごとを言ったりしている。ゲームがおもしろかったとは思えないので、目の前に新しい物語があること、未知の世界が広がっていることが子供の心をとらえたのかも知れない。もしそうだったとしたらそれは、多少の保留はあるにせよ、子供の心にとっていいことなのではないかと考えている。