指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

ええと。

モルグ街の殺人・黄金虫 ポー短編集? ミステリ編 (新潮文庫)

モルグ街の殺人・黄金虫 ポー短編集? ミステリ編 (新潮文庫)

あまりにも有名な「モルグ街の殺人」、「盗まれた手紙」などが収録されている。この二編は初めての推理小説という意味ではその功績は計り知れないと思う。少なくともオーギュスト・デュパンの存在無しにはたとえばシャーロック・ホームズの人物像はあり得なかったと思われるほど共通するものがある。でも今読むとちょっと無理があるんじゃないかという気がする。ええと、それってマジで言ってんの?という読後感になってしまう。収録されている六編のうち推理小説と呼べるのは上記の二編だけだが残り四編のうちの三編までにも同じような感想を持った。残りの一編「群衆の人」はミステリーと言うよりなんかシュールな作品。でもロンドンの町並みの雰囲気がとてもよく感じられて楽しかった。