指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

パズーのかばん。

 朝は目が覚めても起き出す気にならず予定をだいぶ過ぎてからプールに向かう。お客さんが入って来るぎりぎりまで泳いでなんとか七百五十。26分21秒かかってたから自分が設定してる最低ラインよりも一分半近く時間がかかっている。少し前まではクリアできてたのに。残り二百五十メートルは後でもう一回来て泳ごうと心に決めていったん帰宅。シャワーを浴びてから着替えて家人と出かける。暖かくなるという予報だったのでTシャツにハーフパンツにギンガムチェックボタンダウンを羽織りスポーツサンダルを履く。それで若干肌寒い感じがする。図書館で本を返し池袋へ向かう。例によってカフェヴェローチェで朝食。スクラッチカードの順番で前回僕が家人より先にもらって百円を当てた。家人は五十円だった。なので今週は順番を逆にしてみた。そしたら先にもらった家人は五十円のままで僕は最高の二百円が当たった。もう誰の言うことも信じないと家人は言うけど運ってそういうもんだよね。朝食を堪能してからサンシャインまで歩く。無印良品で敏感肌用のボディーシャンプーの泡タイプ詰め替え用を買い西友の下のセリアでホワイトボードマーカーとか買いブルーブルーエを見た後どんぐり共和国へ行くと見つけたのはパズーのかばん。オリーブグリーンのメッセンジャーバッグと言えばその見かけにいちばん近いかな。後で家人が調べてくれたところによると予約してた人が最近やっと手に入ったとSNSに情報を上げてたそうでそんなのいきなり店頭で出くわすの結構ラッキーなのかも知れない。このところずっと無印のバックパックで外出してたんだけど季節も変わるし大がかりな買い物をしないとき用にコンパクトなバッグを探してたこともあるししかもパズーのかばんの実物大(たぶん)の再現と来ればこれはもう即買いしかない。税込五千五百円。オークションとかではもう少し高いらしい。でもこれがプロパーの値段だと思う。買えるギリギリのお金しか持ってなくてよかった。もっと持ってたら二個買ってたかも知れないから。すごく気に入ったものは二個買えというのは個人的な人生訓。でもそれほど間違ってないと思っている。それから元東急ハンズだったニトリで家人の買い物につき合ったりしながらゆるゆる駅まで戻り電車に乗って最寄りの駅まで帰る。スーパーで昼食とかアテとか調達して帰宅。シャワーを浴びてから飲んで食べて昼寝。起きると結構元気だったので予定通り泳ぎに行く。二百五十メートル泳いでからアップルウォッチを止めてウォーキングや潜水をして遊んでると上級者用のコースに誰もいないのに気づく。もったいないのでアップルウォッチをオンにしてそこで泳ぎ始めて結局全部で五百メートル泳いだときにはもう体力の限界に達している。いやでも泳いでる間は調子は悪くないように感じられた。16分52秒で五百はでもとても調子いいとは言えないけど。
 今日はまだある。帰宅後シャワーを浴びてまた着替える。家人と夕食を食べに出かける。行きは結構歩いて最寄りのJRの駅まで。途中公園とか通りとか桜が多くあって夜桜もなんか妖艶できれいだ。桜の木の下には死体が埋まっている。毎年思い出す言葉だ。今調べたら梶井基次郎の言葉で「木」じゃなくて「樹」だった。これってでも一度聞いたら忘れられないよね。桜の美しさとそれとは裏腹な恐ろしさをすごくよく表している気がする。それで駅ビルを流してたら本屋でガルシア=マルケスの未完の絶筆があった。買った。新潮社からメールで情報はもらってたんだけど忙しくて忘れてた。パズーのかばんとガルシア=マルケスの新刊があればその日は幸せな日と呼んでいい。夕食は中華屋さんで餃子をアテに生ビールを飲んだ後河岸を変えて立ち食いそば。最近胃の調子が大変いいので大盛りにして食べたら若干食べ過ぎ。おなかいっぱいでバスに乗って帰った。ということで一日お休みだととても楽しい。いろいろなことをこの方向に合わせて行きたい。