指栞(ゆびしおり)

前にも書いたかも知れないけど。

2009-01-01から1年間の記事一覧

今年これまでで一番泣いた本。

鹿男あをによし作者: 万城目学出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2007/04メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 409回この商品を含むブログ (493件) を見る 個人的な都合で一昨日の日曜日一日で読み上げるしかなかった。それで駆け抜けるように読んで、とりあえ…

足したり引いたり。

ジャージの二人 (集英社文庫)作者: 長嶋有出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/01/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 59回この商品を含むブログ (141件) を見る タイトルを見たときこれはこの前読んですごく気に入った「ねたあとで」と関係があるなとに…

透徹した俗っぽさ。

巡礼作者:橋本 治新潮社Amazon いつも書いてることだけど橋本治さんの文体はすごく俗っぽい。この文体を真似すれば僕だって果てしなく長く物語を語れそうな気がする。でも実際にはこの文体を統御することはとても難しい。落とし穴がたくさんあって、それらを…

46歳からのポケットモンスター。

誕生日で46歳になったが、翌日ポケモンのソフトが発売された。学校にも児童館にもゲーム機を持って行くことはできないので、事実上子供はゲームの対戦ということができない。この前ドラクエのために自分のDSiを買ったことでもあり、今回はソフトを二本買って…

高橋さんの講義。

13日間で「名文」を書けるようになる方法作者: 高橋源一郎出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2009/09/04メディア: 単行本購入: 17人 クリック: 197回この商品を含むブログ (58件) を見る 明治学院大学で行われている高橋源一郎さんの「言語表現法講義」…

高橋源一郎さんのサイト。

高橋源一郎さんのサイトが無くなってしまったようだ。きっととてもお忙しいからだと想像する。その高橋さんの新刊を読んでいる。こっち側には言葉があり、あっち側には世界がある、という風には世界は存在していなくて、言葉は常に世界に肉薄しある意味では…

芥川賞らしい作品。

終の住処作者: 磯崎憲一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/07/24メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 150回この商品を含むブログ (94件) を見る 相次いで近年の芥川賞受賞作を読んで、「八月の路上に捨てる」についてはまだ感想とか書いてないんだけど…

物語取り込まれ本、もう一冊。

ねたあとに作者: 長嶋有出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2009/02/06メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 56回この商品を含むブログ (91件) を見る 昨日の記事で触れた、まだ感想を書いていないけど物語に取り込まれてしまった作品というのがこれ。お…

ただ、美しい、だけの、世界。

ヘヴン作者: 川上未映子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/09/02メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 271回この商品を含むブログ (237件) を見る すごくよかった。途中であまりにつらくなりそうで読み進めるのがいやになった。ラストは心が震えた。ペー…

さん付けの作法。

少し前のid:numberockさんのエントリで、村上春樹さんのさん付けのことが触れられていた。それで自分はどうかなとちょっと考えた。村上春樹さんにはさんを付ける。中上健次さんとか、吉本隆明さんも同じだ。漱石や鴎外は付けない。太宰治も付けない。小林秀…

またも岡山。

numberockさんにTBすると言っておきながら随分時間が経ってしまった。すいません。もうちょっと待って下さい。 出張でまた岡山にやって来た。前回から一ヶ月経ってなくてこれだけ短い間しかおかずに同じところに出張というのも初めてだ。前回幻想庭園にご一…

新型インフルエンザ?

高崎に出張していた金曜日に家人からメールが入り、子供が熱を出したと言う。仕事の合間に電話すると38度を越えているということだった。少し前にも子供が熱を出したことがあって、そのときはいろいろな兆候から見てインフルエンザとは思われず、静かにさせ…

高崎に行って来たんさぁね。

日帰りで高崎に出張した。中学2年から高校3年生までいた場所だ。また、今は絲山秋子さんがその近辺にお住まいになっている場所でもある。ほぼ二十年ぶりのそこは、でも著しく様変わりしていて、かつて自分がなじんだ街とは思われなかった。つか、そもそも高…

心。

朝子供の歯の仕上げ磨きをしながら、歯だけは大切にしないとね、あと目とね、と話しかけると、あと心もね、と子供が答えた。一瞬虚を衝かれ、でもすぐに思い直した。そう、その通り。それは正しい。 子供が思春期にさしかかったら、心を大切にする方法を改め…

大きな物語と小さな物語。

浮世でランチ (河出文庫)作者: 山崎ナオコーラ出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2009/08/04メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (29件) を見る 山崎さんの作品は確か「人のセックスを笑うな」だけは読んでるはずなんだけどどん…

ピーマンの鉢を持って帰る。

天神で一泊して今度の出張での最後の仕事を済ませた後、家人の実家にほど近い黒崎駅周辺のホテルに二泊して今日家族共々東京に帰って来た。昨日は家人の実家に行き、義父母と義姉夫婦とふたりの甥それに我々の計九人で半日を過ごす。子供たちに混ぜてもらっ…

出張本二冊。

一昨日昨日の新幹線での移動と時間調整の喫茶店、それにホテルでの時間も使って本を二冊読んだ。あなたが、いなかった、あなた (新潮文庫)作者: 平野啓一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/07/28メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 64回この商品を含む…

岡山後楽園の幻想庭園。

出張中で今日は広島の得意先を二軒回った後新幹線で博多までやって来た。天神の得意先一軒に寄ってその後その建物の地下にある喫茶店でアイスコーヒーを飲んだ。行きつけの店以外喫茶店には入らなかったが、最近は割に利用するようになった。名古屋栄にも一…

ピーマンの鉢を持って歩く。

明日から出張でその後帰省中の家人と子供に合流することになっているので数日間家を空ける。ところが子供が学校で育てているピーマンが夏休みの間家にあり水やりをしなければならない。ピーマンの鉢を持って新幹線に乗る訳にも行かないので誰かに水やりを頼…

ニーチェ自身のルサンチマン。

道徳の系譜学 (光文社古典新訳文庫)作者: フリードリヒニーチェ,Friedrich Nietzsche,中山元出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/06/11メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 25回この商品を含むブログ (23件) を見る 「善悪の彼岸」を補足する形で書かれた作…

いまえる。

ドラゴンクエストシリーズでは主人公の名前をプレイヤーが設定できる。今度の9では「いまえる」という名前にした。夢のお告げがあったからだ、というのはあながち嘘でもなくて、発売から一週間ほど前に自分が「いまえる」と設定している夢を見たからだ。今を…

のんびりな時間とそうでないドラクエ。

昨日のエントリで別の用でビックカメラのおもちゃ売場に行ったと書いたが、その用とはNINTENDO DSを買うことだった。ドラゴンクエストIXの発売以来ずっと子供のDSを借りていた。でも帰省に当たって子供がそれを持って行くことになった。いとこたちと遊ぶから…

おみやげの話。

両親とも今から思うとそこそこ社交的なタイプだったが、近所のお母さん連中以外の客が家に来るということは滅多に無かったように記憶している。それでもごくたまにやって来る客からあるとき、まだ小学生の頃だったんじゃないかと思うけど、おみやげをいただ…

遊ぶ子供。

野球の練習がしたいと言うので公園でピッチャー役を引き受けてバッティングをさせているうちにいつの間にか試合形式になり、結局19対2で子供が勝った。その公園は幼稚園に上がるまでの二年あまり、毎日のように週日は家人が、休日は僕が連れて行って子供を遊…

読む子供。

夏休みに読もうと子供が学校の図書館からハリー・ポッターの分厚いシリーズを三冊借り出して、ふうふう言いながら持って帰って来た。でももちろんうちには全巻揃っている。知らなかったの? 毎月15日のコロコロコミックの発売日を子供は楽しみにしている。買…

一日休む。

土日が出勤だったので木曜日に代休をとった。午前中は整骨院でマッサージをしてもらった。主に腰とふくらはぎが辛かったからだが結局肩や背中も押してもらい、電気をつかったものも含めると小一時間のコースでふらふらになった。頭がぼんやりして足取りが覚…

こわい夢。

家人が無理心中しようと固く決心している夢を見た。そういう風に告げられた訳ではなく、自分に落ち度があった訳でもなく、ただ家人がそう強く思っていることだけが規定の決定事項のように自分にはわかっていた。家人と一緒に死ぬのは仕方ない気がした。ただ…

今週。

ドラゴンクエストIX 星空の守り人出版社/メーカー: スクウェア・エニックス発売日: 2009/07/11メディア: Video Game購入: 34人 クリック: 1,183回この商品を含むブログ (1268件) を見る 今日は休日出勤だったので午前中子供を連れて家人が「ドラゴンクエスト…

「ジョニー」のいない世界。

きつねのはなし (新潮文庫)作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/06/27メディア: 文庫購入: 32人 クリック: 311回この商品を含むブログ (173件) を見る 森見登美彦さんの三作目。個人的には待望の文庫化で、これで森見作品のミッシングリン…

ここのところ。

会社の決算が昨日で、年間予算の帳尻を合わせるためにいろいろと心を砕かなければならなかった。また次の期の予算も組んでおく必要があった。月末にイベントがあり、その用意と三日間会社を訪れて下さった方々の対応、その後はイベント中に依頼された様々な…